先日、中3の子供と妻と私の3人で、受験する高校選びの親子会議をしました。
私立高校3校と公立高校2校を受験できるのですが、受験校の組み合わせを考えるのが思ったよりも複雑でした。
ダメだった時でも1つは絶対合格できそうなスベリ止めは、どこにするかも相談。
ダメだった時を話し合っていると、自分が受験するわけではないのに、なんだか不安な気持ちが湧いてきました。
不安に引っ張られて暗い顔をせず、「子供を信じて明るい表情・言葉がけをしよう」と思いながらの会話でした。
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不安について。
不安は人間の本能的な感情と言われています。
歴史を紐解くと、人間がまだ原始人だったころ世界は脅威に溢れていました。
うっかり遠くの知らない場所まで行くと、未知の猛獣に襲われるかもしれない。
他の部族に捕まって殺されるかもしれない。
そういった不安がブレーキになり、あまり無茶なことをしない。
ひ弱な人類が生き残るためには、不安という感情が必要だった。
そのように数百万年の原始時代の間に、人間の本能に不安が染みこみました。
その中でたまたま不安が少なく、好奇心がすごく強い人が、少しずつ行動範囲を拡げていったのです。
しかしそれはごく一部の少数派。
「うまいことフグの毒を除けながら何とか食べる方法は…」などと考えて挑戦した人は、よほど変わった人と言えるでしょう(笑)。
このように、人間は本能的に、まずは不安をベースに考える習性をもっているようです。
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原始人のころから培ってきた不安ですが、現代は猛獣にも襲われないし、知らない人に捕まることもまず無いです。
餓死するおそれも、ほぼありません。
でも太古からの習慣で、すぐ不安を探すクセが強く残っています。
そのことを表した言葉が「アランの幸福論」という本あります。
「悲観主義は気分によるものであり、楽観主義は意志によるものである」
本能的な不安に飲み込まれないように、自ら明るい言葉、考え、表情を作っていくのも大切なようです。
私のイメージでは、筋トレに似ているとも思います。
明るい考え方を鍛えれば鍛えるほど楽観が強化され、不安に引っ張られすぎなくなる。
過度の不安はストレスとなって心身に大きなダメージを与えます。
原始時代ほどの脅威が無い現代では、楽観のトレーニングをしていくと不安との付き合い方もバランスが取れて、生きやすくなるのではと思います。
私もこのような文章を書きながら、不安に押しつぶされそうな時もあります。
その時、心がけたいと思うのは「今できること」に集中すること。
悪い未来を考えすぎて動けなくなってしまうよりも、「今できることをやって、あとはまたその時に考え、できることをしよう」。
そんな風に思います。
先のことを考えすぎずに、目の前の事に集中していると、不安と程よい距離感ができると感じます。
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当院に鍼灸マッサージを受けに来られる方々の中には、痛みや辛い症状のせいで、体への不安が強い人もいます。
しかし私たちは、これまでに良くなっていただけた経験をたくさんしていて、落ち着いて施術ができます。
患者さんの現在の体の痛みだけではなく、未来の「これからどうなっちゃうんだろう?」という不安からくる心の痛み、ストレスも同時に軽くなってもらえるようにと思っています。
どうぞご遠慮なく、施術中に不安な気持ちも私たちにお伝えください。
患者さんと私たち鍼灸師の二人三脚で、お体の不安と向き合い、乗り越えていければと思います。
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