12月もあっという間に日にちが過ぎ、年末が近付いて来ますね。

さて本日は、肩こりや腰痛の痛みを減らす力を秘めた『パワーポーズ』についてお伝えします。

脳科学の分野では、人間は『楽しいから笑う』よりも、『笑うから楽しくなる』働きが強いことが知られています。

笑っている状態を脳が感知して、脳内にリラックスしたホルモンが分泌され、楽しい気分が増幅されるというわけです。

これを実証する実験では、特に楽しい事がない状況で声を出して笑うふりをしてもらったところ、楽しくて笑った人の脳の状態と同様になる結果になりました。

ハーバード・ビジネス・スクールエイミー・カディ准教授は、このような体と脳の反応を元にしたパワーポーズというメソッドを提唱して話題になっています。

『バンザイ』や『ガッツポーズ』や『腰に手を当てて立つ威張ったような格好』といった、姿勢良く背筋が伸び、胸が大きく開く体勢をパワーポーズと呼び、それに対する実験を行いました。

パワーポーズを3分間とったグループはその後、テストステロン（自信を高めるホルモン）が19％上昇し、コルチゾール（ストレスホルモン）が25％減少しました。

パワーポーズに反応して脳内ではストレスが減り、やる気に満ちた状態に変化しました。

反対に、縮こまった姿勢をとったグループは、テストステロンが10％減少、コルチゾールが17％増加、自信が無く消極的でストレスが高い状態になりました。

このことから、スポーツの試合の前や大事なプレゼンの前などは、胸を張って堂々とした姿勢でいることが成功へとつながりやすいと言えます。

また、朝起きて仕事へ行く前には、縮こまらず背筋を伸ばし腰に手を当てながら歯磨きを行えば、一日のやる気も変わるでしょう。

その他に、パワーポーズによって痛みの感じ方も変化します。

パワーポーズをとった後と縮こまった姿勢の後のそれぞれに同じレベルで痛みを与えていった実験では、パワーポーズの方が明らかに痛みを感じにくくなりました。

肩こりや腰痛にお悩みの方は、痛みで仕事への集中力が落ちないように、ぜひ縮こまらずに胸を張って堂々とした姿勢で過ごしましょう。

（松本）